休職中に子どもの夏休みが来た。私にとっては、休みになりませんでした

休むとお金のこと

「休職中 子ども 夏休み」

そう検索したということは、これから来る夏休みが不安なのかもしれません。
あるいは、いま渦中にいるのかもしれません。

私は休職中の薬局薬剤師で、小学生と未就学児の子どもがいます。
今年の夏休みは、上の子はたまに学童、下の子は保育園に通いつつ、お盆の帰省をはさんで過ぎていきました。

先に結論を書きます。私にとっては、夏休みは休みになりませんでした。

しかも、この記事には「こうすれば乗り切れます」という答えがありません。
実際にやってみて助かったことが、正直に言って特に思いつかないからです。

それでも書いているのは、あのとき私が読みたかったのは、うまくいった人の工夫ではなく、同じようにうまくいかなかった人の話だったからです。

学童に行く日と、行かない日の落差

まず、学童に行ってもらうかどうかで悩みました。

私が家にいるんだから、学童に行く必要はないかな。

最初はそう思っていました。
休職しているのに子どもを預けることに、どこか引っかかっていたのだと思います。

でも、やっぱりしんどい。
家にいても、だらけた娘の姿を見てイライラするくらいなら、学童で友達と遊んできてもらったほうがいい。 
そう考えて、1週間のうち何日かは行ってもらうことにしました。

学童に行ってくれる日は、一人の時間が取れます。
その日は、ほっと息を吐くことができました。

でも、行かない日は朝からずっと一緒です。
これが、結構消耗しました。

一度、朝から怒鳴って寝室にこもったことがあります。
姉妹の小競り合いを朝から聞いていてうんざりしたのと、これから一日ずっと子どもと一緒に過ごすのかと思って、軽く絶望が入り混じって、怒鳴ってしまいました。

休職しているのだから、家に子どもがいても大丈夫だろう——夏休みが始まる前の私は、たぶんそう思っていました。
実際は違いました。
家に自分以外の人がいる時間が長いほど、休めなくなっていきました。

お盆の帰省が、いちばんしんどかった

夏休みのなかで、いちばんしんどかったのはお盆の帰省です。

  • 朝から晩まで、周りに人がいる
  • 両親の負担を考えながら手伝いをする
  • 家族でのお出かけで消耗する
  • 一人でゆっくりできる時間がない

帰省は、世間では「実家に甘えられる時間」として語られることがあります。
私の場合はそうなりませんでした。
人がいる場所では、私はどうしても気を配ってしまうからです。

・台所に立っている親を見れば、手伝わないと、と一緒に台所に立ちます。
・子どもたちがはしゃげば、その声がうるさくてしんどくなっていきます。
・常に自分の家族の予定、両親の予定などを擦り合わせて次の自分の行動を考えています。

誰かに頼まれたわけではないのに、自分の中でタスクが増えていきます。

今回の帰省では、両親に声を荒げてしまうこともありました。
ホルモンの影響もあったかもしれません。
ただ、それだけではなかったと思います。
帰省のあいだ、私には一人になれる時間がひとつもありませんでした。

家にいるときなら、子どもが寝たあとや、送り出したあとに、少しだけ空白ができます。
その空白がまったくない日が続くと、余裕が一気になくなっていきます。

「思い出を作らなきゃ」と「一人でゆっくりしたい」のあいだで

いちばん苦しかったのは、出来事そのものよりも、こんな気持ちのせめぎ合いでした。

  • 長女のこの年齢の夏休みは、今年しかないから一緒に楽しい思い出を作りたいし、作らないと
  • でも、一人でぼーっとしたい

どちらも本当の気持ちです。だから、どちらを選んでも後ろめたさが残ります。

家でダラダラしている娘を見ると、「退屈させているのか」と無駄に気を遣いました。
かと思えば、テレビをダラダラ見ている姿にイライラしてきます。
そして結局、怒って嫌な空気にしてしまうことが多かった。

娘の夏休みの過ごし方を、全部私が管理しなければいけないわけではありません。
 頭では分かっています。
それでも「しゃんとさせなきゃ」のような意識が働いてしまう。
私は、その自分が嫌でした。

実際、車で無計画に遠出をした日もあります。
出費はかなりかさみました。
そして、運転していなくても、車内でぐずり出す子どもの相手をしなければならないので、
出かける=休める、ではありませんでした。

これは、休職中に何度も出てきた「せめて◯◯しなきゃ」という気持ちと同じものだと思います。
以前は「休んでいるんだから、せめてご飯くらいはちゃんと作らなきゃ」でした。
今回は「夏休みなんだから、せめて思い出を作らなきゃ」です。
理由が入れ替わっただけで、自分に何かを課しているのは同じでした。

「休んでいるんだから、せめて」の話は、こちらに書いています。

薬剤師の休職中の過ごし方|9ヶ月目の私の1日と、行ったり来たりの記録
休職8ヶ月目の薬局薬剤師が、実際の1日の流れと月ごとの調子の波を書きました。「正しい過ごし方」は見つかりませんでしたが、役に立った小さい工夫と、いちばん危なかった考え方をまとめています。

早起き作戦は、環境が変わると機能しなくなった

家族といる日は一人の時間が取れないので、早起きして確保しようと考えました。

これは、うまくいく日もありました。 
朝に散歩をして、ジャーナリングをする。
それだけで、少し満足することができました。

ただ、帰省中は違いました。
慣れた布団ではないので眠りが浅く、早起きもできません。
結局、一人の時間は取れませんでした。

自分で見つけた対策が、環境が変わると機能しなくなる。
私は、休職中に何度もこれを経験しました。
だから、「この方法がいい」と書いてある記事を読んで、自分にはできなかったとしても。
それは、方法が悪いわけでも、自分が悪いわけでもないのだと思います。

お弁当の話と、夫との会話のすれ違い

地味にしんどかったのが、学童に持っていくお弁当作りです。

手を抜く工夫はしていました。
作るのは卵焼きだけ、それ以外は冷凍食品。
 それでも、毎日続くとなると結構しんどい。

一度、夫に「弁当作るのしんどい」と話しました。
返ってきたのは、こんな言葉でした。

「じゃあ一緒にいればいいじゃん、弁当作らなくてよくなるよ」

ちょっとイライラしました。
そういうことじゃない、と感じたからです。

いま書きながら振り返ると、これは私と夫との間で前提が共有されていなかったのだと思います。

弁当を作れば、娘は学童に行ってくれます。
だから、一人の時間は作れます。
ただ、その一人の時間は、毎朝の弁当作りと引き換えでした。
 一人になれると分かっていても、毎日続くと、朝の弁当作りが地味にこたえます。

そして夫の提案は、弁当をなくすかわりに、一人の時間をゼロにする提案でした。
しんどさが減るのではなく、入れ替わるだけだったのです。

ちなみに、最近は学童にもお弁当の業者が入っていて、注文すれば作らなくて済みます。
私も使おうとしました。
ただ、去年から業者が変わって支払い方法も変わり、手続きが面倒でやめました。

時間はあるのに、手続きひとつが気乗りしなくてできない。
エネルギーが落ちているときは、こういうことも起きますよね。

休職中だったからこそ、できたこともありました

しんどかったことばかり書いてきましたが、休職中だったからこそできたこともあります。

  • 平日に、子どもがやりたいと言った和菓子作りの体験に行けた
  • 親子でウィンドウショッピングができた

仕事をしていたころなら、子どものやりたいことを一緒にするには、
・前の月から予定を考えて
・予約して
・有給を申請して……
と、前もって動く必要がありました。

今回は「何がしたい?」と聞いて、「和菓子作りをしてみたい」と返ってきて、その月のうちに予約して一緒に体験できました。
同じ体験を一緒にできたのは、よかったなと思います。

「せめて」のハードルを下げてくれたのは、友達の一言でした

夏休みの終わりのほうになって、「もう終わるから、家で一緒に過ごしたほうがいいかな」とも思いました。
ここでもまた、同じせめぎ合いです。
そのとき、友達がこう言ってくれました。

「この夏、キャンプや花火も見に行ったんだよね? たくさん思い出作ったから、学童に行ってもらってもいいんじゃない?」

この言葉で、残りの夏休みの期間も学童に行ってもらうことを決められました。
自分では、どれだけ考えても決められませんでした。


「思い出を作らなきゃ」と「休みたい」を、自分の中で天秤にかけ続けていたからです。
他の人から見てもらって、はじめて「もう十分やった」と思えました。

いま振り返ると、私は「せめて」で自分にハードルを上げていたのだと思います。
休んでいるんだから、せめてご飯くらい。
夏休みなんだから、せめて思い出を。
自分で上げたハードルを、自分で下げるのは難しいのだと思います。

友達がしてくれたのは、そのハードルを下げることでした。
もっと楽に考えてもいいんじゃない?
そう言ってもらえて、やっと下げられました。

まとめ:助かったことは、特に思いつきませんでした

  • 学童に行く日はほっとできて、行かない日は消耗した
  • お盆の帰省がいちばんしんどかった
  • 「思い出を作らなきゃ」と「一人になりたい」のあいだで削られた
  • 早起き作戦は、環境が変わると機能しなくなった
  • お弁当は、手を抜いても毎日続くとしんどかった

こうして並べてみても、うまくいった工夫が出てきません。
そして、これは今年が特別だったわけでもないようです。


休職6ヶ月目にも子どもの長い休みがあって、そのときも生活のリズムが崩れて調子を落としました。
2回とも、同じところで消耗しています。


だから、もし今しんどいなら、工夫が足りないからではないのだと思います。
休職中に子どもの長い休みが重なるというのは、それだけで消耗する条件がそろっているのだと思います。

ただ、ひとつだけ言えることがあります。
しんどかったら、学童や預け先を使って、自分の時間を確保していいと思います。

※学童(放課後児童クラブ)を利用できる条件は、自治体やクラブによって違います。休職中に使えるかどうかも含めて、お住まいの自治体の案内で確認してみてください。

そして、自分では決められないときは、誰かに話してみるのもいいかもしれません。
私も、決め手になったのは友達の一言でした。

そして、もうひとつ。
もし同じように、休職中に子どもの夏休みを過ごした方がいたら、ぜひしてもらいたいことがあります。
それは、この夏休みに頑張った自分をしっかり振り返って、ちゃんと褒めてあげてほしいということです。
私も夏休みが明けてから、時間をとって振り返ってみました。
「本当に頑張ったよね」。
そうノートに書いたら、涙が出てきました。
あなたは、自分で思っている以上に頑張っています。

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