「仕事はしんどいもの」と思っていた薬局薬剤師が、3回休職して気づいたこと

しんどい時のこと

「薬剤師 しんどい」

そう検索したくなる日、ありますよね。
私もしんどいと感じながら働いてきました。
「向いてないのかも」と思ったことも、1度や2度ではすまないくらいあります。

でも、向いていないから辞めよう、とまでは思えませんでした。
薬局薬剤師として働いてきて、これまでに3回休職していますが、それでも「やるからには頑張ろう」と思ってきました。

そもそも私は、仕事とはしんどいものだと思っていました。
社会人は感情を露わにするものではないし、職場では、自分がどう感じているかは後回しでいい、とも思っていました。

だから、自分のしんどさもこう処理していました。

みんなしんどいと言っているんだから、私のしんどさもそういうものなんだろう

そうやって、この職場にしがみついていかなければ、と思っていました。

休職して7ヶ月が経ったころ、それが違っていたと分かりました。
職場の環境が、そもそも繊細な私の気質に合っていませんでした。
みんなの「しんどい」と私の「しんどい」は、イコールではありませんでした。

そう分かって、私は今の職場を辞めようと、素直に思うことができました。

この記事は、そこに気づくまでの記録です。転職をすすめる記事ではありません。

3回休職しても、しんどさは「みんなと同じもの」だと思っていた

私はこれまでに3回、休職しています。
理由はそのときどきで違いましたが、3回とも、限界まで頑張ってから休みました。

仕事をしているとき、私は「自分の努力が足りない」と思っていました。

職場では、仕事の途中で「しんどいね」と笑い合ったり、休憩時間に「今日しんどくないですか?」と言ったりすることがありました。
忙しいのは私だけではありません。
だから、私が感じているしんどさも、みんなと同じ種類のものだと思っていました。

みんなが同じしんどさを抱えながら働いているのに、私だけが続かない。
だとしたら、足りないのは私の努力のほうです。
そう思っていました。

復帰のたびに「よし、頑張るぞ」と思っていた

休職から復帰するとき、私は毎回「よし、頑張るぞ」と思っていました。
でも復帰した直後は、「頑張りすぎないようにしよう」とも思っています。

それでも、だんだんその意識は薄れていきます。
そして気づいたときには、
職場で全力で頑張る状態が通常運転になっていました。

次女の育休から職場に復帰したときも、そうでした。

しばらくは「自分は職場のただの頭数」と考えて、必要以上に頑張りすぎないようにセーブをかけることができていました。

でも年数が経ち、自分よりも新しい人が異動してきたり、周りが見えるようになってきたりすると、周りの人の負担も感じられるようになってきます。

気づいたら、「今日は頑張らない」と決めて出勤したにもかかわらず、一日が終わったあと「めちゃくちゃ頑張っていた自分」に気づくようになりました。

向いている働き方を調べたら、「避けたい働き方」が前の職場そのものだった

気づいたのは、休職して7ヶ月が経ったころです。

カウンセリングは1回だけ受けました。
その後、自分のことを知ろうといろいろ調べていくなかで、自分は繊細なほうなのだと改めて認識しました。
以前から感じてはいたことです。

私の場合の繊細さは、たとえば、人の感情や場の空気を、意識しなくても読み取ってしまうところに出ます。

そこで、繊細な人に向いている働き方を検索してみました。

向いている働き方として、出てきたのはこんな条件でした。

  • 刺激を自分で調整できる
  • 裁量がある
  • 変化と休息の両方を取り入れやすい

そして、避けたほうがいい働き方として、こう並んでいました。

  • 詰め込みすぎる働き方
  • 同じことを延々と続ける働き方
  • 人目や評価に強くさらされる環境
  • 断りにくい環境

あれ? これ、前の職場じゃない?

避けたいほうが、休職前の職場そのものでした。

こんな合わない職場環境で頑張っていたの?
そりゃ無理だわ笑

そう思ったら、肩の力が抜けました。

同時に、「本当に自分は頑張っていたんだなぁ」と受け入れることができました。

同じ忙しさでも、私の「しんどい」は中身が違った

忙しいのは、職場のみんな同じです。
そこは変わりません。

でも振り返ってみると、私のしんどさには、忙しさ以外のものも積み重なっていました。

  • 不特定多数の方と接するなかで、その人の感情や空気感を無意識に読み取ってしまう
  • 人の命を預かっているのに、常に忙しなく、じっくり考えられない
  • 自分のいたらなさにばかり目が向いて、
    「もっと勉強しないと」
    「フルタイムで勤務している人のほうが大変なんだから、もっと頑張らないと」
    と自分を奮い立たせる

みんなで「しんどいね」と笑い合っていたとき、その「しんどい」の中身まで同じだったとは限りません。
私のしんどさには、これが全部含まれていました。

一方で、苦じゃなかったこともあります。

  • 疲れた顔をしている方を見て疲れが溜まっている様に見える。
    「血圧や不整脈の調子も崩れているのでは?」と考え、「お仕事が忙しいのですか?」と声をかける
  • ご家族のことで気持ちが沈んでいる方の話を聞いて、「ありがとう」と言ってもらえた
  • 職場のものを整理して、備品を取り出しやすくする

どれも薬学的な仕事ではなく、人への気遣いや様子の観察、ちょっとした工夫です。

人の様子に気づけることは、私にとって苦ではありませんでした。
気づいていたのは人の感情だけではなくて、環境の音や、人の動きもです。

・自分の薬歴でいっぱいいっぱいなのに、監査待ちのかごが誰も手をつけないまま置いてあるのが見えている。
・調剤待ちのFAXが届いた音がしたから、とりあえず取りに行く。
・ほかの薬剤師が患者さんから「血圧手帳が欲しい」と言われている声が聞こえたので、さっと血圧手帳を持っていく。
・薬歴を書きながら、新人が不慣れな一包化の機械で危なっかしい動きをしているのを視界の端でとらえ、危ないときにさっと手を出して止める。

声にも、音にも、人の動きにも。
周りの状況に自然と気づいてしまう。
でも忙しいと、そういったことに気づきすぎてしんどくなっていました。

まとめ:みんなの「しんどい」と私の「しんどい」は、同じとは限らない

  • しんどさを「みんなと同じもの」だと思っていた
  • 努力が足りないのは自分だと思っていた
  • 繊細な人が避けたい働き方が、前の職場そのものだった
  • 私のしんどさには、忙しさ以外のものも積み重なっていた
  • 環境が合っていなかったと分かって、頑張っていた自分を認められた

同じ職場で、同じ「しんどい」という言葉を使っていても、中身まで同じとは限りません。
私の場合は、職場環境が気質に合っていなかったぶん、同じ言葉の中身が違っていました。

そう分かって、私は今の職場を辞めようと、素直に思えました。
やるからには頑張ろう、と思い続けてきた私にとっては、大きな変化です。

もし今、以前の私のように「しんどい」と感じながら出勤している方がいるなら。

そのしんどさは、周りの人の「しんどい」と同じではないかもしれません。

努力が足りないのではなく、環境が合っていないのかもしれません。

いま何かを決める必要はありません。
ただ一度、ご自身の心に「何がしんどいと思っている?」と聞いてみてあげてください。

休職中の私がいまどう過ごしているかは、こちらに書いています。

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